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リハビリテーション部
 
 
 一人ひとりの患者さまに適した治療により、社会復帰のお手伝いをさせていただ きます。担当スタッフが、最新の知識と技術をもって治療にあたります。 また、病棟にもリハビリ室を設けて、看護師との連携を密にとりながら患者様の 日常動作の自立を目指していきます。
 当院のメインのリハビリルームです。
 作業療法および言語聴覚療法と同一のフロアとなっており、担当患者様の他部門のリハビリ
の様子が確認でき、意見交換しやすい環境に なっています。
おもにご自身の身の回りのことができるようになられた方はこちらの部屋でリハビリを行って
いただきます。
   
最新のリハビリ機器を設置し、患者様に適した治療プログラムを立案し、一日も早い機能改善を目指していきます。
 おもに身の回りのことに介助を必要とされる患者様はこちらの部屋でリハビリを行い、機 能回復の状態により、 1 階のリハビリセンターでのリハビリへと移っていきます。
 また、近くにナースステーションがあり、患者様について看護師と情報交換しやすい環境になっ ています。
 若手理学療法士の教育および育成の一環として、内田成男療法士 (静岡県理学療法士会会長)による、臨床治療手技の指導を定期的に行っています。
 
 作業療法では、日常生活動作や家事・仕事・遊び・学習などの「作業」を通して回復を促進し、一人ひとりの能力を最大限に生かす生活の再構築をお手伝いします。
  その方の状態に応じて治療プログラムを立案し練習を行います。例えば、腕や手指に麻痺がある方には治療道具を用いた握りやつまみの練習、着替えやトイレに行くことが難しい方にはその練習、調理や洗濯などの家事練習、屋外での交通機関の利用や買い物の練習を、回復に応じて治療プログラムの見直しを行いながら段階的に実施しております。
  特に当院ではトイレ、浴室、洗面所のシミュレーション装置を用いて、部屋の広さや段差などご自宅に近い状況をつくり動作や介助の練習を行うことができます。また、必要に応じご自宅を訪問して家屋評価や家屋改造指導を行っております。
  病気やケガのために入院が必要になった方にとって、退院後に一人ひとりの能力を最大限に生かす生活が送れること(生活の再構築)が、ご本人とご家族の安心と健康につながると信じております。
 作業療法室は 1 階のリハビリセンター内と各病棟にあります。
 病棟作業療法室では病室のすぐ近くで作業療法ができるため、状態の安定しない方でも病棟の看護師や医師がすぐに対応できます。
リハビリセンター
病棟作業療法室
 日常生活動作の練習として食事や着替え、トイレなど身の回りの動作を作業療法士と一緒に練習し、訓練場面だけでなく病棟や自宅でもできる
だけ一人で行えるようサポートしていきます。
 
食事動作の練習
調理訓練室
 
シミュレーション装置
 
 
  当院の言語聴覚療法( ST : Speech ‐ language ‐ hearing Therapy )は、脳梗塞や脳出血などの脳血管障害のほか、事故による頭部外傷、神経疾患でことばが思い出せないことや、話がうまくまとまらない(失語症)、物忘れが激しい(記憶障害)、集中できない(注意障害)、呂律が回らない(構音障害)、飲み込みにくい(嚥下障害)などの症状に対して評価・訓練を行います。 ST は患者様の状態や状況に応じて、障害した機能そのものの改善をめざす機能訓練の他に、障害した機能を他の手段で補う訓練を行い、患者様が円滑に日常生活を送り、コミュニケーションの楽しさと希望のある生活を取り戻せるように支援します。
 言語訓練室は1F リハセンター内に5部屋、2F〜4Fの各階に一室ずつあり、計8室を完備しています。
訓練室外観
訓練室内
  一般に失語症は、脳卒中などで左大脳半球にある言語中枢が損傷することで起こる言語障害です。失語症になると「人の話を理解する」、「言葉で意思を伝える」、「文字を読んで理解する」、「文字を書く」といった言語機能のすべてが障害します。訓練では各々の言語機能を組み合わせ、できるところからステップアップし、目標に近づけていきます。
聴いて理解する訓練
話す訓練
読んで理解する訓練
文字を書く訓練
  言葉を話すときに使う唇や舌、のど(声帯)をはじめ、腹筋群がうまく働かなくなり、正しい発音ができなくなったり、声が小さくなったり、リズムや抑揚に問題が生じ、歯切れよくしゃべれなくなる状態です。
 また運動障害性構音障害は、食べ物の「飲み込み」に大きな影響を及ぼす事があります。
発語器官の訓練
ブローイング(吹く)訓練
  「食」は、生命維持に欠かすことのできないものであると同時に、人にとって「楽しみ」の一つです。しかし摂食・嚥下障害では、唇や舌、のどの麻痺によって食べこぼしや噛みにくさ、むせ込みなどが生じ、今までのように食べる事ができなくなります。摂食・嚥下障害に対する訓練では、まず口腔内の状態や発語器官の動きを評価し、さらに少量の飲み物や食べ物を使って飲み込みの検査を行います。
  当院では、週に 2 〜 3 回の頻度でレントゲンを使った( VF : Video fluoroscopic ) 検査を行い、医師や看護師、 ST 、栄養士などで患者様の状態に合った栄養管理や食形態を検討し、患者様が安全かつ「食」を楽しめるように訓練を行ってきます。
VF 検査食セット
VF 検査風景
VF 検査用リクライニングチェア
  高次脳機能障害には、意欲や注意、記憶、思考、行為の企画などさまざまな障害があります。これらの障害は全般的な障害(意識障害や認知症)と部分的・要素的な障害に分けられ、いずれも日々の生活に支障をきたすことがあります。訓練では、いくつかの検査を組み合わせて、患者様の障害構造を把握するとともに円滑に日常生活を送れるように訓練を行います。また高次脳機能障害についてご家族にも理解していただき、ご家族が患者様をサポートできるような指導も行っています。
高次脳機能障害のおもな検査
積み木を使った構成課題
ハノイの塔
慢性期重度失語症患者における代償手段の検討 第19回日本失語症学会
慢性期重度失語症者における代償手段獲得について−描画とジェスチャーの伝達性について− 第20回日本失語症学会
描画・ジェスチャーの学習のしやすさについて 日本言語療法士学会・総会
慢性期重度失語症者の描画・ジェスチャー訓練 認知リハビリテーション研究会
発話に比べ良好な書字成績で、呼称・音読・復唱が困難にもかかわらず流暢な文レベルの自発話を示した失語症の一例   第 8 回日本言語聴覚学会
   
(執筆および共著書)
1)
慢性期重度失語症者の描画・ジェスチャー訓練,認知リハビリテーション,第3巻2号 1998
2)
言語聴覚士のための失語症訓練ガイダンス,医学書院,東京, 2000
3)
言語聴覚士のための失語症訓練教材集,医学書院,東京, 2001
4)
医療・福祉現場のためのグループ課題集,医学書院,東京, 2005