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理念と指針 Idea / Principle

病院指針

理念

私たちは、リハビリテーション専門病院として、医療・教育・研究、そして地域との融合を目指します。

基本目標

安全で質の高い医療の提供

近年、高齢化社会にともない、リハビリテーションが必要である主疾患に加えて、様々な併存疾患をもつ患者さんが増えてきております。このような患者さんにはリハビリテーション領域外の医療も重要です。このために、当院では脳卒中や骨折再発予防目的の入院時スクリーニング検査を強化して多く実施しており、検査結果に応じて治療方針、投薬変更を行っています

また、急性期医療を担う同一法人の谷津保健病院との医療連携を強化していくことで一貫した質の高い医療を提供できるようにしています。さらに大学、連携病院、ご紹介元の医師との技術相談・交流を簡便にとれる体制を構築することで、多種の疾患に対しても質の高い対応ができることを目指しています。

谷津保健病院

常に高いゴールを目指す、挑戦する医療

高いゴール(高い機能・生活能力)を目指すことはリハビリテーション医療における最大の命題です。医療スタッフ一人ひとりが患者さんと二人三脚で、より高いゴールを常に目指すことが、障害を持たれた中でも機能・生活能力を最大限に再獲得できる結果につながると考えております。このためにも科学的根拠のあるスタンダードなリハビリテーションに、先端的リハビリテーションを組み合わせた効果性の高いプログラムを構築し、さらに各スタッフの強みを集約するチーム医療にて常に高いゴールに挑戦します。昨年度から手の麻痺治療センター室を設置し、ロボットや電気刺激、さらに修正CI療法を組み合わせた上肢麻痺に対する治療を実施しております。また、歩行機能に対しては、歩行支援ロボットを活用した歩行訓練も実施しております。

私たちのリハビリテーション

切れ目のないリハビリテーションサービスの提供

救急・急性期医療からの受け皿となるだけでなく、急性期治療開始時から効果的なリハビリテーションを提供するために、当院で教育されたスタッフが谷津保健病院での急性期リハビリテーションも担います。また、退院後も外来でのリハビリテーション科医師の診察と継続したリハビリテーションにて退院後の住み慣れた地域での生活を支えていきます。
近年、医療保険によるリハビリテーションが日数制限により打ち切られるという社会保障制度の変化が生じておりますが、医療保険での外来リハビリテーションに加えて、介護保険でも効果的なリハビリテーションを提供できるように、療法士を多く配置したリハビリテーション特化型デイケア(通所リハビリテーション)を併設しています。デイケアでは失語症の方に特化した「失語症デイケア」、上肢麻痺が後遺した方への「手のデイケア」も実施しております。

また、在宅療養されている方には訪問リハビリテーション、訪問看護も実施しており、必要に応じて、谷津保健病院の地域包括ケア病棟にてリハビリ・ケア目的の入院治療も行っています。

介護保険でのリハビリテーション

科学的根拠に基づいた医療・科学的根拠を作り出す医療の実践

リハビリテーション医療における意志決定は従来、科学的根拠(EBM)より、経験に基づく判断が主でした。近年は様々な医療においてEBMが普及しつつありますが、リハビリテーション医療においては十分に実践されているとは言いがたい状況です。私達はリハビリテーション医療におけるEBMを整理し、回復期リハビリテーションの現場で実践しています。また、研究心旺盛な医療スタッフが豊富なリハビリテーション研究機器を使って研鑽を積んでおり、開院以来、海外論文をはじめ、回復期リハビリテーション専門病院としては本邦トップレベルの研究成果とEBMを発信しています。

研究の使命

良質な医療者を社会に提供するための教育の充実

2000年に制度化された回復期リハビリテーション病棟が急速に拡大し、働く医療スタッフも急増している中、教育体制の遅れが問題となっております。

当院は開院以来、医師、療法士、看護師ごとの専門職教育体制に加えて、全職員を対象として毎年約30テーマ、60回の研修会を実施し、医療スタッフの質の向上を目指しています。また、回復期リハビリテーション病棟協会認定看護師・セラピストマネージャー、理学療法士協会認定療法士、作業療法士協会認定療法士、脳卒中看護認定看護師や各医学会の専門医、認定士の取得も積極的に支援しており、多くのスタッフが資格を取得しています。

さらに、医療スタッフの大学院進学も支援しており、修士、博士資格を有するスタッフも多く、当院で教育を積んで、大学教員になったスタッフも15名以上います。

活動報告